レッスンの概要
SAP Convergent Invoicing では、複数の料金計算ストリームを統合することで請求書が登録されます。
このレッスンでは、SAP 販売管理の請求ストリームを統合請求に統合する方法について説明します。
ビジネスシナリオ
この会社には、使用量に基づいた料金のレーティングシステムがあります。ハードウェアコンポーネントとサービスは SAP 販売管理を使用して提供されます。在庫/購買管理は SAP Materials Management で扱われるためです。
たとえば、データロードの使用量チャージは、SAP Convergent Charging から統合請求へと処理されます。
この会社は、使用量に基づく料金とともに、SD 請求伝票を 1 つの請求書として処理、転記、印刷することを望んでいます。そのため、請求を販売管理と統合する必要があります。
これは、統合請求のビジネス事例です。なぜなら販売管理からのサービスと品目に対する請求ストリームは、レーティングおよびチャージングからの料金計算ストリームと一緒になるからです。
SD 請求

ここでは、SAP 販売管理の標準的な販売管理プロセスについて簡単に学習し、統合の前提条件について理解します。

SD 受注:
SAP 販売管理プロセスでは、受注がシステムに入力されます。受注は、販売エリアに対して入力されます。各受注には受注タイプがあります。受注先項目に得意先を入力し、得意先が定義した購買発注、発注品目、および品目の数量を追加します。これは標準品目であり、品目に対して価格条件があると仮定します。
SD 出荷:
在庫/購買管理の在庫機能を使用して、品目の利用可能在庫を確認します。販売管理は、在庫/購買管理と緊密に統合されており、多くの場合、携帯電話などの物理的な商品の販売に使用されます。
SD 請求伝票:
SD 請求伝票は、常に販売管理の受注に関連づけられています。出荷が処理中の場合、出荷伝票を参照する請求伝票を登録します。出荷のないサービス商品がある場合、請求伝票は受注を参照して登録されます。必要に応じて、価格設定は実際の請求データに基づいて更新されます。
会計管理:
SD 請求伝票を会計管理にリリースすると、未収金管理の得意先勘定に会計伝票が登録されます。
登録されたすべての伝票は、伝票フローを使用してリンクされ、受注の伝票フローで追跡することができます。
SAP 販売管理と統合請求を統合するには、基盤として共通のビジネスパートナと契約アカウントマスタデータが必要です。これについて説明しているのが、以下の図です。

一般的な得意先/仕入先統合:
財務会計 (FI) と SAP ビジネスパートナを並行して使用する場合、ビジネスパートナの得意先/仕入先統合が必要になることがあります。
企業の外部会計のための財務会計 (FI) では、すべての得意先の会計データを管理するために、債権管理 (AR) の一部として債権勘定が使用されます。財務会計では、ビジネスパートナの管理を SAP ビジネスパートナに依存していません。代わりに、独自の得意先/仕入先マスタレコードが使用されます。これらは、勘定への取引の登録や転記データの処理など、すべての会計取引に統合されています。
SD 請求と契約アカウント請求の統合の結果:
販売管理と契約アカウント請求の統合には、得意先マスタデータとビジネスパートナマスタデータが欠かせないため、得意先統合を行う必要があります。
処理結果:
ビジネスパートナの処理時に、得意先マスタレコードに関連するデータも更新され、得意先の処理時に、ビジネスパートナマスタレコードに関連するデータも更新されます。
販売管理において、勘定グループは得意先が受け取る特性を決定する主要カテゴリです。カスタマイジングにおいて、勘定グループは FI-CA ロールの MKK に割り当てられています。これは、ロール MKK で SD 得意先と勘定グループを FI-CA ビジネスパートナにマッピングするために必要です。
SD で新規得意先が登録されると、ロール MKK のビジネスパートナも登録されます。これは、契約未収金/未払金管理のマスタデータとして使用することができます。
契約未収金/未払金管理のマスタデータを完成させるには、引き続き契約アカウントを登録する必要があります。

得意先/仕入先の統合は、クロスアプリケーションコンポーネントのカスタマイジングで、マスタデータ同期→得意先/仕入先統合の順に選択することで設定できます。
詳細については、個々のカスタマイジングアクティビティの文書を参照してください。

契約未収金/未払金管理のカスタマイジングで直接統合を有効化します。これを行うには、契約未収金/未払金管理の請求で追加処理を行う必要があるかどうかを、SD 請求タイプおよび得意先グループごとに指定します。
会計管理への SD 請求伝票の転送時に、FI-CA は会計管理インタフェースによって会計コンポーネントとして識別されますが、転記伝票は登録されません。
FI-CA 転記伝票の代わりに、契約未収金/未払金管理の請求用の請求依頼が、元伝票カテゴリを SD 請求伝票 (固定値 VBRK) として登録されます。
この請求依頼は、請求機能 SD 請求伝票 VBRK の請求 (INV_VBRK_DOC) によって処理されます。

直接統合の結果として、受注の伝票フローで統合請求のすべてのプロセスステップを確認できます。これには、以下が含まれます。
- 請求依頼
- 請求伝票
- 請求伝票によって生成された会計伝票。
- 請求伝票の取消。
- 反対仕訳

カスタマイジングで、財務会計→契約未収金/未払金管理→統合→販売管理→定義: 転記 -> FI-CA (得意先勘定グループごと) の順に選択します。
得意先勘定グループごとに、これらの得意先の SD 請求伝票を債権管理 (FI-AR) に転送するか、契約未収金/未払金管理 (FI-CA) に転送するかを定義します。
カスタマイジングで、財務会計→契約未収金/未払金管理→統合→販売管理→定義: 請求への転送設定 (転記範囲 1205) の順に選択します。
直接統合の区分として、FI-CA のモデル伝票なしに設定します。
カスタマイジングで、財務会計→契約未収金/未払金管理→統合→販売管理→誘導: メイン取引/サブ取引 (SD 情報から) (転記範囲 1200) の順に選択します。
このアクティビティでは、SD 請求伝票が契約未収金/未払金管理に転送される際に請求伝票データから自動的に判別されるメイン取引およびサブ取引を入力します。
カスタマイジングで、財務会計→契約未収金/未払金管理→統合→販売管理→誘導: 伝票タイプ (SD 請求伝票から) (転記範囲 1210) の順に選択します。
SD 請求伝票への参照は、元伝票カテゴリ = VBRK および元伝票番号 = SD 請求伝票番号項目を使用して、請求依頼で行われます。