サプライヤおよび得意先のマスタデータは、SAP S/4HANA でビジネスパートナマスタデータによって管理されます。ビジネスパートナ (BP) は、会社と取引関係があるすべての個人および法人の共通マスタデータオブジェクトです。技術的な観点から見ると、ビジネスパートナは仕入先と得意先の両方を包括する概念です。
- ビジネスパートナレベルでは、基本データ (番号、名称、住所、銀行データ、税番号など) が更新されます。
- 割り当てられたビジネスパートナロールに応じて、ビジネスパートナを仕入先または得意先 (もしくはその両方) として使用することで、対応する得意先または仕入先マスタレコード (もしくはその両方) をバックグラウンドで登録することができます。
ビジネスパートナ (BP) マスタデータは、トランザクション BP を使用するか、または SAP Fiori ラウンチパッドから該当のアプリを起動することによって更新できます。

ビジネスパートナカテゴリ
ビジネスパートナの登録時に、ビジネスパートナカテゴリを選択する必要があります。ビジネスパートナカテゴリは、ビジネスパートナを以下のいずれかとして分類するために使用される用語です。
個人 (非法人または従業員など)
グループ (共同相続人など)
組織 (企業や企業の一部門など、法人組織または法人組織の一部)
ビジネスパートナカテゴリによって、データエントリに対して利用可能な項目が決まります。
ビジネスパートナカテゴリの割当は、ビジネスパートナを登録した後に変更することはできません。
ビジネスパートナロール
ビジネスパートナとその使用間のリンクは、ロール概念によって実現されます。ビジネスパートナロールは、ビジネスパートナが表示されるビジネスコンテキストに対応しています。たとえば、サプライヤや FI 仕入先 (調達プロセスに関連)、または得意先や FI 得意先 (販売プロセスに関連) といったロールがあります。これにより、さまざまな処理に関連するマスタデータが適宜記録され、関連する機能でビジネスパートナを使用することができます (調達先など)。
ビジネスパートナには 1 つまたは複数のロールを割り当てることができます。ビジネスパートナのロールは削除または追加することができます。
ビジネスパートナグルーピング

ビジネスパートナの番号範囲はグルーピングによって決定されます。グルーピングは、ビジネスパートナの登録時にクライアントレベルで選択する必要があります。
グルーピングを設定するには、カスタマイジングで SAP カスタマイジングの導入ガイド (IMG)→クロスアプリケーションコンポーネント→SAP ビジネスパートナ→ビジネスパートナ→基本設定→番号範囲/グルーピング→定義: グルーピング/割当: 番号範囲のメニューパスを使用します。
グループピングへのビジネスパートナの割当はテーブル BUT000 に保存されます。
勘定グループ
仕入先のビジネスパートナマスタレコードを登録すると、仕入先マスタレコードがバックグラウンドで自動的に登録されます。この仕入先マスタレコードには、勘定グループが自動的に割り当てられます。勘定グループはグルーピングに依存し、テーブル TBC001 で割り当てられます。
このテーブルを更新するには、SAP カスタマイジング導入ガイド (IMG)→クロスアプリケーションコンポーネント→マスタデータ同期→得意先/仕入先統合→ビジネスパートナ設定→仕入先統合設定→仕入先統合の項目割当→キー割当→定義: 番号割当: ビジネスパートナ -> 仕入先に移動します。
このカスタマイジングアクティビティの同一コードチェックボックスにより、ビジネスパートナマスタレコードと仕入先マスタレコードのコードが同じになるかどうかが決定されます。このチェックボックスが選択されていない場合、仕入先のコードは勘定グループを介して割り当てられます。
割り当てられた勘定グループは、BP ロールサプライヤのビジネスパートナマスタレコードの仕入先: 一般データタブで照会できます。

項目選択管理
ビジネスパートナの項目選択は、カスタマイジングの SAP カスタマイジングの導入ガイド (IMG)→クロスアプリケーションコンポーネント→SAP ビジネスパートナ→ビジネスパートナ→基本設定→項目グルーピングで更新することができます。項目属性は、以下のレベルで定義することができます。
- クライアント
- BP ロール
- 活動 (登録、変更、照会)
- BP タイプ: BP タイプは、オプションで入力できるビジネスパートナマスタデータの項目で、項目選択制御に柔軟性を追加します。BP タイプは、カスタマイジングで自由に定義することができます。
同じ項目に対して異なる設定が更新されている場合は、優先度ルールが適用されます。
ビジネスパートナロール内の項目選択の優先度ルールは、標準のルールとは異なります。標準ロジックでは、非表示の優先度が最も高く、その後に表示、必須、任意が続きます。
ビジネスパートナロールの場合、必須 (必須入力) の優先度が最も高く、その後に任意、表示、非表示が続きます。たとえば、インターネットメールアドレス (電子メール) 項目が、ビジネスパートナロール FLVN00 FI 仕入先に対しては必須入力項目 (必須) として設定されており、ビジネスパートナロール FLVN01 サプライヤに対しては非表示項目 (非表示) として設定されているとします。その結果、仕入先がシステムで更新される場合、この項目は必須入力項目です。
ビジネスパートナ関係
ビジネスパートナ関係は 2 つのビジネスパートナ間の関係を表します。
2 つのビジネスパートナ間の関係を登録するには、ビジネスパートナ関係にビジネスパートナ関係カテゴリを割り当てる必要があります。ビジネスパートナ関係カテゴリは、ビジネスパートナ関係の特性を表します。
関係の開始日付と終了日付を入力することによって、関係の時間を制限することができます。これにより、たとえば特定のビジネスパートナが会社の取引先担当者であった期間の概要を得ることができます。
サンプルABC Supplier Ltd. の Ms. Lopez は、自社の取引先担当者です。
Ms. Lopez は、ビジネスパートナカテゴリが個人でビジネスパートナロールが BUP001 取引先担当者のビジネスパートナとして登録されます。
次に、ビジネスパートナ Lopez (BP カテゴリ: 個人) とビジネスパートナ ABC Supplier Ltd. (BP カテゴリ: 組織) の間に、関係カテゴリが取引先担当者であるの関係が登録されます。
いくつかの属性 (取引先担当者関係の会社アドレスなど) を関係に割り当てることができます。これにより、データが重複して保存されないようにします。
注記
ビジネスパートナカスタマイジングの導入ガイド (IMG) のビジネスパートナリレーションシップで、必要な関係の設定を行います。


