購買管理のマスタデータ
供給元および条件
供給元決定
購買最適化
伝票承認手続
特殊調達プロセス
選択された追加カスタマイジングトピック
仕入先評価
追加情報 - コース内容なし

基本契約の使用

Objectives

After completing this lesson, you will be able to:
  • 契約管理
  • 基本契約の分析についての理解

購買契約の概要

この図は、購買契約の概要を示しています。購買契約とは、あらかじめ設定されている条件に基づいて品目供給またはサービス提供について仕入先と締結する長期契約のことです。

購買契約とは、あらかじめ設定されている条件に基づいて品目供給またはサービス提供について仕入先と締結する長期契約のことです。これらの条件は、事前定義済みの期間を対象として、事前定義済みの合計購買数量または特定の合計購買金額に適用されます。

長期の購買契約では、購買契約が 5 年間継続し、この有効期間内に価格を毎年 3% ずつ引き下げる場合など、各明細に複数の条件レコードを格納することもできます。

ヒント

SAP では、目標数量と目標額という用語を使用します。これらの契約条件の法的拘束力については、仕入先との間で別途合意が必要です。

購買契約には特定の納入日付や納入数量に関するデータは記録されません。

このデータは、購買契約のタイプに応じて、以下のいずれかの方法で仕入先に送信されます。

  • 基本契約: 契約リリース発注

  • 分納契約: 納入日程

基本契約と分納契約を使用する際は、以下の主要な違いに留意してください。

  • 伝票量:

    基本契約の場合、原則として、その契約に対して商品やサービスをリリースするたびに、新しい購買発注をシステムに登録します。一方、分納契約では、基本契約に基づく伝票とは別にもう 1 つ伝票があります。この伝票は納入日程行 (分納契約) であり、継続的に拡張されます。

  • 自動品目計画での使用:

    資材所要量計画は、契約明細が供給元として自動で購買依頼明細に割り当てられるように設定することができます。ただし、この購買依頼はあとから購買発注 (= 基本契約リリース発注) に変換する必要があります。分納契約の場合、分納契約納入日程を MRP 実行から直接生成できるため、購買で追加処理が不要になります。

基本契約と分納契約の登録および更新

SAP Fiori ラウンチパッドでは、以下のアプリを使用して購買契約を更新することができます。

  • 購買契約を登録、管理、表示、または更新するためのアプリ: 購買契約管理
  • 分納契約を登録、管理、または表示するアプリ: 購買分納契約の管理
  • GUI トランザクション (購買契約登録購買契約変更購買契約照会) に対応する購買契約のアプリ
  • GUI トランザクション (分納契約登録分納契約変更分納契約照会) に対応する購買契約のアプリ

SAP Easy Access 画面の SAP GUI で、以下のメニューパスを選択して基本契約または分納契約を更新します。

  • ロジスティクス在庫/購買管理購買管理購買契約基本契約登録 (ME31K)

  • ロジスティクス在庫/購買管理購買管理購買契約基本契約変更 (ME32K)

  • ロジスティクス在庫/購買管理購買管理購買契約基本契約照会 (ME33K)

  • ロジスティクス在庫/購買管理購買管理購買契約分納契約登録 (ME31L)

  • ロジスティクス在庫/購買管理購買管理購買契約分納契約変更 (ME32L)

  • ロジスティクス在庫/購買管理購買管理購買契約分納契約照会 (ME33L)

基本契約の概要

基本契約の使用

基本契約は、以下に対する参照ありまたは参照なしで登録することができます。

  • 購買依頼

  • 購買契約依頼

  • 見積依頼 (RFQ)

  • 別の基本契約

さまざまな明細カテゴリを使用することができます。明細カテゴリは伝票の項目管理に影響します。

明細のタイプに応じて、データを以下のように登録する必要があります。

  • 契約明細が在庫品目である場合は、関連する品目マスタレコードで購買データと会計データが登録されている必要があります。

  • 契約明細が消費品目である場合は、勘定設定データが基本契約にすでに記録されていることがあります。または、勘定設定カテゴリ U (勘定未設定) を使用することもできます。このカテゴリは、勘定設定データを契約リリース発注の登録時に指定する必要があることを意味します。

契約リリース伝票

契約リリース伝票

契約明細のリリース伝票は、基本契約を参照して登録された購買発注明細ごとに更新されます。

リリース発注ごとに以下のデータがあります。

  • 購買発注番号と関連明細番号

  • 購買発注日付

  • 購買発注数量

  • 購買発注金額

リリース伝票には、以下の情報も含まれます。

  • すでにリリースされた数量または金額

  • 目標数量と未処理分の数量の比較、または目標額と未処理分の金額の比較

注意

カスタマイジングトランザクション OMXX を使用して更新を納入数量による更新に設定した場合、リリース伝票には契約リリース発注の過剰納入および不足納入のみが記載されます。

リリース伝票の更新が基本契約の目標額と個別契約明細の目標数量のどちらを参照して行われるかは、使用する購買契約タイプによって決まります。金額契約の場合、目標額はヘッダレベルで更新されます。数量契約の場合、目標数量は明細レベルで更新されます。

基本契約タイプ

基本契約タイプ

以下のタイプの基本契約があります。

  • 数量契約:

    この契約タイプは、リリース発注の発行によって契約明細ごとの所定の目標数量に達すると達成されます。契約期間全体における各明細の合計発注数量がわかっている場合は、契約タイプ MK (数量契約) を選択します。ヘッダデータで基本契約の有効期間を指定した後、明細レベルで目標数量を入力する必要があります。ヘッダデータでの合計金額の指定は必須ではありません。

  • 金額契約:

    この契約タイプが設定されるのは、リリース発注の発行の結果として、所定の目標総額 (全明細の合計金額) に達した場合です。この基本契約に対して発行されるすべてのリリース発注の合計金額が一定額に達する場合は、契約タイプ WK (金額契約) を選択します。したがって、金額契約のヘッダデータには、有効期間のほかに目標額を指定する必要があります。金額契約を参照して呼び出される品目を明細レベルで入力する必要があります。指定品目の目標数量を入力することもできますが、必須ではありません。

集中契約

集中契約とプラント契約の明細

通常、複数のプラントを扱う集中購買組織を持つ企業は、共通レベルでより有利な条件を取り決めることができます。このような企業は、1 つの特定のプラントではなく、購買組織全体に関連する基本契約を登録することができます。

プラントは契約リリース発注の登録時に初めて指定します。該当する購買組織に割り当てられているすべてのプラントで、集中契約に沿ったリリースを実行することができます。品目マスタレコードがある明細の場合は、リリースの発行対象の各プラントに対して品目が登録されている必要があります。

プラント別契約では、該当のプラントに対してのみリリース発注を登録することができます。一方、集中契約では、プラントごとに異なる条件や取引先を保存することができます。

ヒント

特定のプラントが集中契約に沿ったリリースを実行できないようにする場合は、そのプラントの品目の供給元一覧で、集中契約をブロックして、供給元から外します。

契約明細のプラント関連を後で変更することはできません。

集中契約は、集中購買組織から登録することもできます。契約明細を登録するときには、その契約を登録する購買組織が特定のプラントの担当組織であるかどうかはチェックされません。このチェックは、契約リリース発注でのみ行われます。リリース発注を別の購買組織から実行する場合は、リリース発注元購買組織の集中購買組織を参照購買組織として割り当てる必要があります。

集中契約でのプラント条件

集中契約でのプラント条件

集中契約では、入庫プラントごとに異なる条件を指定することができます。そのため、距離によって輸送費用が異なる可能性があります。プラント条件は、共通条件の補足条件ではなく、特定のプラントのための独立した条件です。

注意

購買契約登録トランザクションおよび対応するアプリでは、 (メニュー)編集プラント条件を使用してのみ、集中契約のプラント条件を更新することができます。

プラントレベルまたは仕入先部門レベルで異なる購買データまたは取引先機能を更新している場合は、そのデータも基本契約で採用されます。このデータは、基本契約ごとに変更することができます。

調達ハブを使用する中央購買契約

集中調達

集中調達は、SAP S/4HANA ハブシステムと複数の SAP ERP および SAP S/4HANA バックエンドシステムとの統合を可能にします。契約管理、購買管理、および依頼処理は、ハブシステムを使用して集中化することができます。

必要に応じて、ガイド付購入などの SAP Ariba ソリューションを活用することができます。

集中調達を使用するには、バックエンドシステムで調達ハブと目的のシナリオを有効化する必要があります。

IMG在庫/購買管理購買管理集中調達 - ハブシステムの設定有効化: SAP S/4HANA 調達ハブおよびシナリオを選択します。

中央購買契約を使用すると、ハブシステムで一元的に登録された契約を登録、変更、および照会することができます。中央購買契約とは、事前に設定された諸条件に基づく特定期間内の品目の供給またはサービスパフォーマンスの提供に関する、組織と仕入先の間のグローバルな長期契約です。これにより、さまざまな場所に所在する会社の各部門の購買担当者が、取り決められた諸条件を利用することができます。中央購買契約は、(ハブシステムとして機能する) SAP S/4HANA で登録され、接続済システムに配信されます。接続されたシステムとして機能できるのは、SAP ERP、SAP S/4HANA Cloud、または SAP S/4HANA です。

注記

ハブシナリオで利用できるその他の調達シナリオは、以下のとおりです。

  • 集中依頼処理
  • 集中購買
  • 集中ソーシング

集中調達は、SAP SRM の集中機能の後継機能です。

集中契約の登録とリリース発注の発行

契約モニタ

この図は、システムにおける選択パラメータの例を示しています。

累計金額は、数量契約の場合には明細レベルで更新され、金額契約の場合にはヘッダレベルで更新されます。もうすぐ有効期限が切れるすべての基本契約の一覧を照会することができます。金額契約の目標額項目とリリース合計額項目、および数量契約の目標数量項目とリリース済数量項目に対して、適切な選択パラメータに基づいて分析が実行されます。

在庫/購買管理のカスタマイジングで、購買管理レポート設定: 購買伝票一覧選択パラメータ定義: 選択パラメータを使用すると、目標額または目標数量に対する比率 (%) を定義して、その比率を上回った場合には基本契約の期間が満了したとみなすことができます。

基本契約の金額および数量だけでなく、有効期間をチェックすることもできます。

ヒント

契約リリース発注の目標数量、目標額、および有効期間がチェックされます。数量または金額が限度を超えている場合、またはリリース発注が有効期間外である場合は、警告メッセージが表示されます。これらのメッセージをエラーメッセージとして設定すると、リリースを防止することができます。警告メッセージをダブルクリックすると、メッセージ番号が表示されます。

システムメッセージを定義するには、在庫/購買管理のカスタマイジングで、購買管理購買管理関連データ定義: システムメッセージ属性を選択します。また、システムメッセージを使用すると、購買契約がある品目の購買発注時に契約参照を要求することができます。

この図は、システム内の契約監視用の SAP Fiori アプリを示しています。

SAP Fiori ラウンチパッドでは、以下の SAP Fiori アプリを契約監視に使用することができます。

  1. 契約外支出: 契約外支出アプリを使用して、前年度から本日までの契約参照がない購買発注に関して、合計支出額を分析することができます。一部の品目については、購入時に取り決められた価格設定またはブランケット購買契約はありません。これらの明細は、非契約購買として定義されています。このアプリは、契約なしで行われた購買の割合の測定にも使用できます。

  2. 未使用基本契約: 特定の時間枠内にリリースが実行されていない契約を特定することができます。未使用基本契約では、未使用基本契約の承認済金額 (照会通貨)、およびすべての未使用基本契約の ID を確認することができます。

  3. 契約期限終了: このアプリを使用して、特定の時間枠 (デフォルト: 90 日) 内に有効期限が切れる購買契約を特定することができます。また、期間満了基本契約の数、目標額、および期間満了基本契約の承認済金額を把握できます。

  4. 契約外: 契約外アプリでは、既存の契約が使用されている可能性があっても、契約参照のない購買発注の支出額を識別することができます。購買担当者として、妥当な正味額を知る必要があります。契約外アプリを使用することで、既存の契約を考慮することなしに、すでに行われた購買の金額を特定できます。

  5. 金額契約消費: このアプリを使用して、前年度から本日までの金額タイプ契約の消費率を特定します。また、基本契約の目標額と承認済金額も把握できます。

  6. 数量契約消費: このアプリを使用して、前年度から本日までの数量タイプ契約の消費率 (数量基準ではなく金額基準) を特定します。また、基本契約の目標数量とリリース予定数量も把握できます。

基本契約の概要を把握するには、購買契約管理アプリを使用することができます。このアプリでは、消費データや期限切れデータなど、契約の概要がグラフィック表示されます。基本契約の期間満了が近づいている場合や、すでに基本契約の期間が満了している場合は、契約を編集することができます。

契約モニタ用のもう 1 つのアプリとして、購買契約明細のモニタがあります。このアプリでは、品目グループの購買契約明細の集計値を照会し、要件に応じてフィルタすることができます。

基本契約のレポート

以下の表は、バックエンドシステムの基本契約に利用できる有用な評価の一覧です。

基本契約を対象とした評価

評価トランザクションコード
一般評価ME80RN
仕入先別購買契約ME3L
品目別購買契約ME3M
品目グループ別購買契約ME3C
基本契約による条件MEKB

また、以下のアプリも SAP Fiori ラウンチパッドで利用できます。

  • 購買契約管理
  • 購買契約明細管理