購買最適化

状況処理の実装

Objectives

After completing this lesson, you will be able to:
  • 状況処理の概要
  • 状況処理の主要なコンセプトと機能の理解

状況処理の概要

この図は、重要なビジネスイベントの監視の概要を示しています。このプロセスでは、状況処理が重要であることが示されています。

ユーザの日常業務では、ユーザが情報の取得に失敗したり、トランザクションやアプリケーションを使用してマニュアルで検索したりすると、気付かないまま特定の問題が繰り返し発生している場合があります。期限が近づいている、契約の期限切れ、確認待ち、承認などの問題が検出されずに繰り返し発生すると、ビジネスに影響が及ぶ可能性があります。このような状況への対応が遅すぎれば不利益が生じる原因になり、余計なコストや労力、従業員の不満、得意先の損失さえも発生するおそれがあります。

状況処理は SAP S/4HANA 内のフレームワークであり、例外状況を自動的に検出し、定義済のチームおよび責任に基づいて特定のユーザグループに通知することで、ビジネスプロセスの品質と効率を向上させます。状況処理により、これらの問題を適切なユーザに通知することで、フォローアップ活動が即時に実行され、重要なビジネスイベントの解決が促進されます。

状況には、現在のビジネスイベント、その状況、および結果が記録されます。状況処理では、以下の 2 つのタイプの状況がサポートされています。

  • オブジェクトベースの状況: 特定のビジネスオブジェクト (契約、購買発注、請求書、品目など) の状況。状況が発生するタイミング (オブジェクトステータスの変更時やしきい値の超過時など) を指定する条件を登録できます。
  • メッセージベースの状況: システム実行またはレポートで発生する警告およびエラーメッセージを参照する状況。条件を定義する代わりに、状況が登録されるシステムメッセージを選択します。

状況処理の主要なコンセプトと機能

状況処理では、各種事業領域向けに幅広い標準状況テンプレートが提供されています。状況テンプレートでは、状況処理フレームワークを使用し、社内で特定の従業員の注意を喚起する必要があるビジネス状況 (保留購買発注確認など) が定義されます。標準状況テンプレートは SAP によって事前設定されており、特定のユースケースを想定しています。以下の表には、購買管理に関連する状況テンプレートの一部と、その状況が表示されるアプリと一緒に記載しています。

状況テンプレート内容説明状況テンプレート IDアプリ名

予測される契約消費

購買契約が消費されようとすると、購買担当者に自動的に通知されます。これにより、購買担当者が購買契約の完全消費に関する情報を見逃すリスクを最小限に抑えることができます。

PROC_CONTRACTCONSUMPTNPREDICTION

購買契約管理

契約は供給元として準備済

購買依頼残明細に対して新規または更新済契約が使用可能になると、購買業務担当者に自動的に通知されます。

PROC_CONTRACTREADYTOUSE_V2

購買依頼管理 - プロフェッショナル

保留サプライヤ確認

購買担当者に、仕入先確認が実施されていないことが自動的に通知されます。

PROC_PENDINGSUPPLIERCONF_V2

仕入先確認モニタ

サプライヤの納入での数量不足

購買担当者は、以下の場合に自動的に通知されます。

  • 仕入先確認が実施されていない。

  • 仕入先確認は受領しているが、合計のうち、品目の特定数量が予定納入日付に納入されない。

PROC_POITEMCONFQTYDEFICIT

購買発注管理

この図は、状況処理 - プロセス概要の概要を示しています。

状況テンプレートは、状況タイプを登録するためのブループリントとしての役割を果たします。状況タイプにより、状況インスタンスのトリガ方法、通知の受信者、および状況を解決するために実行できるアクションが定義されます。状況タイプをテンプレートに基づいて登録する場合、事前設定の多くを変更および再定義できます。これには、状況発生時にエンドユーザに表示されるテキストなどが含まれます。ただし、標準テンプレートの基盤となるデータ構造は変更できません。

設定エキスパート - ビジネスプロセス設定のビジネスロールが割り当てられたパワーユーザまたはキーユーザは、標準状況テンプレートに基づき、状況タイプ管理アプリを使用して、SAP Fiori ラウンチパッドでオブジェクトベース状況タイプを定義することができます。

責任管理との統合により、ユースケースに応じ、チームまたは責任ルールに基づいて、状況タイプの受信者を定義することができます。

有効化された状況タイプの状況インスタンスは、状況タイプ設定に従って生成されます。

  • オブジェクトベースの状況の場合: 状況タイプに対して定義された条件が満たされている場合。
  • メッセージベースの状況の場合: スケジュールされたアプリケーションジョブの実行タイプ設定に依存します。

状況インスタンスが発生した場合に、以下の各種チャネルを介して表示されるテキストによって、指定されたエンドユーザに通知できます。

  • 状況および状況 - メッセージベースアプリの一括入力
  • 対応するビジネスアプリの状況メッセージ
  • SAP Fiori ラウンチパッドでの自動通知
  • SAP Fiori ラウンチパッドの設定でエンドユーザが受信を選択できるオプションの電子メール通知

注記

2 つ目以降の機能は、オブジェクトベース状況に対してのみ利用できます。

キーユーザは、状況監視アプリを使用し、状況インスタンスの発生およびステータス更新を監視することができます。

オブジェクトベース状況タイプの設定方法

ステップ

  1. 状況タイプ管理アプリを開き、状況タイプを状況テンプレートのコピーとして登録します。

    状況テンプレートタブを選択し、状況テンプレート (例: PROC_PENDINGSUPPLIERCONF_V2保留サプライヤ確認ユースケース) を選択してから、コピーを選択します。

  2. 新規状況タイプ画面で、管理情報 (ID名称表示順序など) を更新します。同じビジネスオブジェクトに対して複数の状況タイプが有効化されている場合は、状況メッセージにおける状況インスタンスの表示順序を定義できます。

  3. 状況インスタンスが登録され、通知が送信される条件を定義します。これらは、フィルタ値および追加条件を追加するか、事前定義済の条件を削除することで設定できます。通知送信にチェックすることで、条件が満たされた場合に SAP Fiori ラウンチパッドに通知が表示されるようにします (オプションで電子メール通知も可能)。

  4. バッチジョブスケジュールセクションで、バッチジョブスケジュールのタイムゾーンおよび開始時刻を必要に応じて入力します。

  5. 状況照会セクションで、使用アプリに表示されるアプリ内テキストをパーソナライズします。

  6. 状況照会セクションでは、状況の発生時に SAP Fiori ラウンチパッドに表示される状況の通知テキストを調整することもできます。また、個別の状況インスタンスごとに通知を送信するか、1 つの集約通知のみを送信するか、および未処理の状況インスタンスが更新されるたびに通知を再送信するかどうかを決定できます。

  7. 受信者セクションで、状況の責任者 (状況アプリで状況を表示でき、通知を受信するユーザ) を定義します。

    チーム別責任チーム数列で、状況タイプに対して有効化されているチームの数を表示できます。有効化されたチームの詳細を照会し、チーム登録ボタンを選択すると、チームおよび責任の管理アプリにおける新規チームの登録用オブジェクトページに直接移動します。

  8. 状況監視セクションで、インスタンス監視フラグを設定し、状況インスタンスの発生およびステータス更新を監視するかどうかを定義します。

  9. 登録を選択し、状況タイプの有効化ダイアログウィンドウではいを選択して、状況タイプを有効化します。

状況処理ユースケースの設定およびテスト