購買管理の伝票カテゴリ (購買依頼、見積依頼 (RFQ)、購買発注、基本契約、分納契約) ごとに、複数の伝票タイプを定義することができます。それぞれの伝票カテゴリの新しい伝票タイプは、購買管理のカスタマイジングで登録します。
伝票タイプによる設定事項
伝票タイプごとにさまざまな制御パラメータがシステムに保存されます。各伝票タイプに対して、内部番号割当用の番号範囲と外部番号割当用の別の番号範囲を割り当てることができます。次のセクションの図は、伝票タイプの定義時に指定可能な詳細設定を示しています。
伝票タイプの定義
新しい伝票タイプは以下のように定義します。
すべての伝票カテゴリおよびそれぞれの特殊機能に一般パラメータを定義します。
伝票タイプごとに使用可能明細カテゴリを定義します。
購買依頼を外部購買伝票にリンクします。
最初のステップでは、以下の一般パラメータを定義することができます。
明細番号間隔
番号範囲間隔
項目選択キー
最初のステップでは、以下の一般パラメータを定義することができます。
明細番号間隔:
初期明細番号範囲の間隔を指定します。
番号範囲間隔:
内部番号割当または外部番号割当の番号範囲を指定します。内部番号割当のみを許可する場合は、外部番号範囲間隔を入力する必要はありません。
項目選択キー:
伝票タイプ別に伝票の各項目の属性を指定します。項目属性の更新は、関連する伝票のカスタマイジングの定義: 伝票レベルでの画面レイアウトで行います。
見積依頼の特殊機能の定義
見積依頼には以下の特殊機能を定義することができます。
全体比率入札:
外部サービスの見積依頼伝票タイプは、全体比率入札伝票タイプとして定義することができます。このように定義すると、価格が見積依頼で事前指定されます。次に、アウトラインレベルごとに合意価格に対する増額または減額の比率を見積もるように仕入先に求めます。
期間依存条件:
見積依頼伝票タイプには、期間依存条件区分を設定することができます。こうすると、見積の条件の有効期間およびスケールを更新できるようになります。
購買依頼処理 (V2) SAP Fiori アプリでは、別の見積依頼プロセスを開始することができます。このプロセスで使用される伝票タイプは、在庫/購買管理のカスタマイジングの購買管理→ソーシング→見積依頼およびサプライヤ見積にあります。
購買依頼の特殊機能の定義
購買依頼には以下の特殊機能を定義することができます。
管理区分:
管理区分列では、購買依頼の伝票タイプに R 区分を割り当てることができます。この区分は、この購買依頼に対する後続伝票として標準購買発注ではなく契約が必要であることを示します。RV 伝票タイプの購買依頼は、MRP に関連するものではなく、また、勘定設定明細に関して累積された未確定債務でもありません。
全承認 (ヘッダレベル):
購買依頼の全承認区分を使用すると、該当する伝票タイプの購買依頼について、承認手続中に明細ごとの承認が許可されず、全体としてのみ承認が可能になります。
シナリオベースワークフロー (フレキシブルワークフロー):
シナリオベースワークフロー区分が設定されている伝票タイプの承認手続は、対応する Fiori アプリで定義されます。これらの承認手続は、分類による手続ではなく BRF+ (Business Rules Framework Plus) ルールセットに基づいています。
購買発注の特殊機能の定義
購買発注には以下の特殊機能を定義することができます。
管理区分:
管理区分列では、購買発注の伝票タイプに T 区分を割り当てることができます。この区分は、この伝票が在庫転送オーダーの伝票であることを示します。
在庫転送 (仕入先データの考慮):
在庫転送オーダー伝票タイプには、在庫転送仕入先区分を設定することもできます。これを使用すると、仕入先マスタレコードが対応する供給プラントに存在している場合、在庫転送オーダーの処理時にその仕入先マスタレコードも処理することができます。
ヒント
在庫転送オーダーのその他の設定を行うには、在庫/購買管理のカスタマイジングで購買管理→購買発注→設定: 在庫転送オーダーを選択します。シナリオベースワークフロー (フレキシブルワークフロー):
シナリオベースワークフロー区分が設定されている伝票タイプの承認手続は、対応する SAP Fiori アプリで定義されます。これらの承認手続は、分類による手続ではなく BRF+ (Business Rules Framework Plus) ルールセットに基づいています。シナリオベースワークフローは、個別のカスタマイジングアクティビティで有効化する必要があります。
分納契約の特殊機能の定義
分納契約には以下の特殊機能を定義することができます。
管理区分:
管理区分列では、分納契約の伝票タイプに T 区分を割り当てることができます。この区分は、この伝票が在庫転送分納契約の伝票であることを示します。
在庫転送 (仕入先データの考慮):
在庫転送分納契約伝票タイプには、在庫転送仕入先区分を設定することもできます。これを使用すると、仕入先マスタレコードが対応する供給プラントに存在している場合、在庫転送分納契約の処理時にその仕入先マスタレコードも処理することができます。
期間依存条件:
分納契約伝票タイプには、期間依存条件区分を設定することができます。こうすると、条件の有効期間およびスケールを更新できるようになります。
リリース伝票:
分納契約伝票タイプには、リリース伝票区分を設定することができます。区分を設定すると、分納契約リリースが独立したファイルに保存され、随時照会可能になります。
シナリオベースワークフロー (フレキシブルワークフロー):
シナリオベースワークフロー区分が設定されている伝票タイプの承認手続は、対応する SAP Fiori アプリで定義されます。これらの承認手続は、分類による手続ではなく BRF+ (Business Rules Framework Plus) ルールセットに基づいています。シナリオベースワークフローは、個別のカスタマイジングアクティビティで有効化する必要があります。
基本契約の特殊機能の定義
基本契約には以下の特殊機能を定義することができます。
共用ロックのみ:
共用ロック区分を設定すると、基本契約に対するリリース発注を登録したときに、排他ロックではなく共用ロックが設定されます。この長所は、基本契約に対して複数のユーザが同時にリリース発注を発行できるようになることです。この結果、目標数量を超過することがあるという短所もあります。
Application Link Enabling (ALE) 分散基本契約:
分散基本契約 (ALE) 区分を設定すると、ALE を使用した基本契約の送信時に変更がポインタによって識別されます。これによって、ALE 管理機能による変更の評価が可能になります。
シナリオベースワークフロー (フレキシブルワークフロー):
シナリオベースワークフロー区分が設定されている伝票タイプの承認手続は、対応する SAP Fiori アプリで定義されます。これらの承認手続は、分類による手続ではなく BRF+ (Business Rules Framework Plus) ルールセットに基づいています。シナリオベースワークフローは、個別のカスタマイジングアクティビティで有効化する必要があります。
明細カテゴリの割当
最初のステップでパラメータを定義したら、2 番目のステップでは使用可能明細カテゴリを割り当てる必要があります。そのためには、伝票タイプを選択し、ダイアログ構造ペインで使用可能明細カテゴリフォルダをダブルクリックします。テーブルには、選択した伝票タイプで使用する明細カテゴリをすべて指定する必要があります。購買伝票タイプを新規登録するときには、その伝票タイプに許可されている明細カテゴリのみを使用することができます。
購買依頼と外部購買伝票のリンク
3 番目のステップでは、購買伝票タイプを購買依頼伝票タイプにリンクします。購買依頼から購買発注への変換基準となる伝票タイプ/明細カテゴリのすべての組合せを指定する必要があります。
購買依頼から購買発注への変換
たとえば、空白 (標準) 明細カテゴリおよび L (外注) 明細カテゴリを持つ NB 伝票タイプの購買依頼明細を、現在 L 明細カテゴリで登録中の伝票タイプの購買発注に変換できるようにする必要があります。
このためには、以下のテーブルエントリが存在する必要があります。
テーブルエントリ
| 購買依頼 | 購買伝票 (購買発注) | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 伝票タイプ | テキスト | 明細カテゴリ | 明細カテゴリテキスト | 明細カテゴリ | 明細カテゴリテキスト |
| NB | 購買依頼標準 | 標準 | L | 外注 | |
| NB | 購買依頼標準 | L | 外注 | L | 外注 |
各テーブルエントリに対して、以下の追加パラメータを定義することができます。
NAA (勘定設定なし) 区分:
これにより、購買依頼に勘定が設定されているかどうかにかかわらず、購買発注明細にどの勘定設定も含まれなくなります。
R/S (契約リリース発注/納入日程行 (分納契約)) 区分:
これにより、購買伝票 (基本契約または分納契約) でリリース発注または納入日程行の生成が可能かどうかが決まります。
ダイアログ区分:
これにより、購買依頼明細の変換時にこの伝票タイプ/明細カテゴリの組合せを選択した場合に、警告メッセージが表示されるかどうかが決まります。
カスタマイジングでの伝票タイプの定義
在庫/購買管理のカスタマイジングで伝票タイプを定義するには、以下のメニューパスを使用します。
購買管理→購買依頼→定義: 購買依頼の伝票タイプ
購買管理→購買発注→定義: 購買発注の伝票タイプ
→購買契約→定義: 契約の伝票タイプ
購買管理→購買分納契約→定義: 購買分納契約の伝票タイプ
購買管理→見積依頼および見積 (SAP ERP)→定義: 見積依頼および見積の伝票タイプ
購買管理→ソーシング→見積依頼およびサプライヤ見積→定義: 見積依頼の伝票タイプ
いくつか役立つヒントを以下に紹介します。
伝票タイプをコピーしても、取引先決定のための取引先決定表はコピーされません。新規の購買伝票タイプで取引先機能を使用する場合は、取引先決定表をその伝票タイプに割り当てる必要があります。
購買伝票 (見積依頼や購買発注など) を相互にリンクする必要はありません。